確定申告のアレコレ図解特集!

確定申告をする個人事業主・フリーランス必見!経費にできる種類、経費計上ついてまとめてみた

本稿は、個人事業主・フリーランスのみなさんに読んで頂きたい確定申告の豆知識について解説します。

サラリーマン・会社員とは違い会社に属していないみなさんは、必然的に確定申告をする義務があります。

確定申告をする上で必要な書類や経費として扱える項目について国税庁のホームページを参考にまとめてみました。

また、現役の個人事業主方に経費でつまづいたポイントもインタビューしましたので、本稿を参考に必要経費に関する知識を学んでいただけると幸いです。

個人事業主・フリーランスにとっての確定申告とは

釈迦に説法ではありますが、個人事業主・フリーランスの皆さんは確定申告が義務となっていますので、毎年支払う税金がいくらか確定させ、申告書を作成し、税務署に税金を納付する必要があります。

確定申告で一番大変なことは、支払うべき税金を確定させるために、書類集めや税金の計算をすることです。

例として、確定申告をするときに必要な証明書類として「領収書」があります。

日頃の買い物や食事で受け取っている領収書ですが、個人事業主・フリーランスの方にとっては収入と費用の計算に必要不可欠なので、必ず保管してください。

領収書を保管しておくことで、事業にかかった費用が証明できますので、「経費」として仕分ける事ができます。

経費については後ほど説明しますが、個人事業主・フリーランスのみなさんにとっては、ご自身の活動費用を経費計上できるかどうかは、非常に重要な事です。

今では確定申告のオンラインサポートサービスもありますが、書類を集めたり、何を経費とするかは人それぞれ異なるため、日頃から事業として何にいくら使ったかを把握しておく必要があります。

確定申告は税務上、各種控除や経費が認められるなど、メリットも大きいです。設備投資を計画的に行ったり、資産の計算方法を選んだりと節税し、事業を安定させることもできます。

特に個人事業主の皆さんは、領収書だけでなく日々の仕事で、支払請求書、見積書、納品書、売上に関する書類、通帳、給与明細などの書類が発生します。

また、決算で作成した在庫表や支払調書などは税務調査の際に必要となります。

総勘定元帳、簡易帳簿などの売上・費用の集計用紙も、まとめて「平成○○年分」としてファイリングする、または封筒に入れておくなどして保管して下さい。

これらの書類を7年間保存する必要がありますので、捨てたり紛失しないように気をつけてください。

「経費」になる費用とならない費用について

さて、領収書の重要性を理解できたところで「経費」にあたる費用を算出しましょう。
そもそも「経費」とは何かをあまりよく理解されていない方に説明します。

  • 必要経費(ひつようけいひ)は、所得税法の規定により所得金額を計算する際に、収入金額から控除される支出金額。
    引用:wikipediaより

つまり、経費は事業を行う上で必要な費用を指します。年間総売上から経費を引いたものが利益となるので、確定申告には経費の算出が必要不可欠です。

例えば、モノを1,000円で売り、500円の「原価」と200円の「交通費」がかかっていれば、それを経費として差し引き、実際の事業所得(利益)は300円となります。

費用のなかには「経費になる費用」と「ならない費用」があるので、確定申告の前にチェックしておくことをオススメします。

1.経費になる費用とは?


仕事に関係ある費用であれば経費になりますが、仕事に関係のない費用であれば、領収書を入手して保管しても経費にはなりません。

例えば、パソコンやデスク、事務用品などの購入費用は仕事に関係するため、経費にできます。

ちなみに経費にならない費用の例としては下記になります。

  • 所得税や住民税
  • ご自身への給与
  • 生計を一つにする親族に支払う家賃などの対価
  • 一定の要件を備えてない場合の親族への給与
  • 購入した商品で、まだ売れていない在庫

ご自身への給与が認められていないので、ご自身への福利厚生費のようなものは費用として認めらにくいので注意してください。

2.事業分と家事分の両方である費用は?(家事関連費)

家事関連費は、事業用部分を明らかに区分することで、該当部分を経費にすることができます。

自宅兼事務費 自宅用部分と区分できる空間分の家賃分
水道光熱費 自宅使用だった時に比べ、どの位増加したか
携帯電話 通話記録から把握
自動車 走行距離から把握

区分の仕方については決められてないので、上記のような一例を参考に経費部分を算出します。

3.固定資産になるものは?

領収書に書かれた金額の全額を経費にできればいいのですが、一年以上使える金額が10万円以上のものは「減価償却」という固定資産として計上し、毎年少しずつ経費にしていく方法をとります。

詳しくは下記サイトをご参照ください。

例えば、15万円するPCを購入した場合は、購入金額の1/3に相当する金額を3年間に割って必要経費として計上できますので、年間5万円分を減価償却費として経費にできます。

4.生活費で費用扱いになるものは?
経費にはならないのですが、所得税・住民税を計算するにあたり「所得控除」といって費用扱いできるものがいくつかあります。

  • 国民年金・国民健康保険料の支払い
  • ふるさと納税など一定の団体への寄附金の支払い
  • 医療費の支払い
  • 生命保険料の支払い

支払い側から発行される証明書をもとに、確定申告のときに控除して節税することもできます。

個人事業主・フリーランスが納めるべき税金の種類

経費についてご理解いただいたところで、納める税金の種類についてもふれておきます。

結論から申し上げると、個人事業主・フリーランスの方が納めるべき税金の種類は、下記の4種類です。

  • 所得税:所得に応じて課税される国の税金
  • 消費税:商品やサービスの消費に対して課される税金
  • 個人事業税:国ではなく地方に納める税金
  • 住民税:納税者の住所や事業所を置いている都道府県及び市町村に納める税金

白色申告、青色申告のどちらを選ぶかで税額に違いもあります。

おもな内容としては下記になります。

  • 所得税とは
    • 所得控除
    • 税額控除
    • 青色申告と所得税
  • 住民税とは
    • 住民税の均等割
    • 住民税の所得割
    • 青色申告と住民税
  • 消費税及び地方消費税について
    • 消費税及び地方消費税の計算
    • 対象となる期間について
  • 個人事業税
    • 個人事業税と青色申告

個人事業主・フリーランスが使える必要経費の一覧

それでは、個人事業で使える必要経費の勘定科目をまとめました。

下記19種類の勘定科目は、実際に白色申告で提出する収支内訳書(一般用)、青色申告で提出する損益計算書(一般用)に表記されている経費の勘定科目です。

勘定科目 内容/例
租税公課 税金や公共料金として支払った費用

例)個人事業税、固定資産税、不動産取得税、自動車税、登録免許税、印紙税

荷造運賃 商品・郵便物の梱包・配送費用

例)ダンボール箱、緩衝材(発泡スチロール等)、ガムテープ、郵便手数料

水道光熱費 事業運営に必要な水道料金・電気料金・その他エネルギー費用

例)水道料金、電気料金、ガス料金、石油代、灯油代

旅費交通費 移動費や宿泊費など

例)電車賃、バス代、タクシー代、航空運賃、駐車場代、出張宿泊費

通信費 通信のために必要な料金

例)インターネット料金、電話料金、切手代、はがき代、ファックス代

広告宣伝費 商品やサービスの広告・宣伝に使う費用

例)チラシ、新聞広告、看板、試供品、ポスティング費用、インターネット広告

接待交際費 取引先や得意先の接待費用、事業に関わる人との交際費用

例)取引先との飲食代、お得意先へのお祝い金・贈答品、取引先とのゴルフ代

損害保険料 事業を万が一の事故や災害から守るためにかけた保険料

例)自動車保険、自賠責保険、事務所の火災保険、賠償保険

修繕費 建物や器具備品などの修理代

例)自動車の修理費、事務所の改修・修理費、パソコン修理代

消耗品費 10万円未満、もしくは法定耐用年数が1年未満のものを購入する際の費用

例)文房具、電球、伝票、名刺、印鑑、CD、USB、10万円未満のパソコン

減価償却費 高額な固定資産を一定期間にわたって計上する費用

例)10万円以上のパソコン、カメラ、コピー機、自動車、オフィスチェア

福利厚生費 従業員の組織貢献度や勤労意欲の向上などを目的として活動した費用

例)慰安旅行費、レクリエーション費用、お祝い金、お見舞金、従業員健康診断

給料賃金 従業員に支払う給料
外注工賃 外部の業者に業務委託した場合の費用

例)電気工事費、デザイン、ホームページ運営費、システム開発、加工

利子割引料 借入の支払利息や手形の割引料など

例)金融機関への支払利息、自動車ローン、住宅ローン

地代家賃 事業所等の土地や建物にかかる賃借料や使用料

例)事務所・店舗家賃、駐車場料金、社宅家賃、倉庫使用料、土地使用料

事務所を借りている場合は「家事按分」として、自宅のスペースのうち仕事に使っているスペースの割合分だけ家賃を経費計上できます。

貸倒金 売掛金や貸付金の回収ができなくなった場合に損金処理として使う勘定科目

例)売掛金、未収金、貸付金、前渡金

雑費 必要経費で、どの勘定科目にも属さない少額費用

例)ごみ処理代、クリーニング代、引越費用

専従者給与 青色事業専従者に支払う給料

例)青色事業専従者として従事している妻への給与

現役の個人事業主に聞いてみた!確定申告にまつわるQ&A

それでは、最後に現役の個人事業主でご活躍されている田代さん(仮名)に確定申告にまつわる疑問について質問をさせて頂きました!

個人事業主・フリーランスの方は確定申告をする際にぜひ参考にしてください。

てらしい

今回はインタビューありがとうございます。後学のためにも確定申告に関する事について色々と教えてください!
宜しくお願いします。ぜひお力にれれば嬉しいです。

田代さん

てらしい

早速ですが、過去に「これは経費にできるか迷ったこと」があれば教えてください。
わかりました。個人の意見なので参考になればですが。(笑)

個人事業主になると外部の企業様と打ち合わせや会食などで公共機関での移動が増えるのですが、仕事に関連する交通費は経費として計上できます。交通系のプリペイドカードは、領収書やチャージ額のクレジットカード決済履歴が残りますので、基本的にそれをレシートの代わりとして交通費の経費計上ができます。

田代さん

てらしい

そうなんですね!そうなると、仕事に関係ないプライベートでの移動は経費に計上できないと思いますが、個人用と仕事用で分けた方が良いという事でしょうか?
そうですね、事業用と個人用でそれぞれカードを使い分けた方が精算するときの手間は省けます。例えば、SUICAでコンビニや飲食店で決済ができますので、実際にすべてが交通費に使われたのか?移動のすべてが仕事の交通費なのか?と税務署に疑いをかけられる可能性はあります。

田代さん

てらしい

なるほど、都心であればほとんどの方がSUICAを使っていると思いますので、仕事と個人用で2枚SUICAを持った方が良いという事ですね。
確定申告に慣れてない方はそちらをオススメしていますね。チャージだけには証明になりませんので、厳密な意味では否認される可能性もあります。ご自身のカードの使い方によっては、全額を交通費計上にしないほうがよい場合もあります。定期券支払いや、新幹線などの遠距離料金であれば、別途領収書も取れますので、金額も明解なので迷うことはありません。

田代さん

てらしい

詳しく教えて頂きありがとうございます!続いて、打ち合わせや会食などの飲食代についてですが、どこまでの範囲でしたら経費として計上できるのでしょうか?
基本個人での飲食代は経費として計上することはできませんが、打ち合わせや会食で喫茶店や飲食店を利用した際の領収書があれば、「会議代」として経費にできます。

あとは、研修・勉強会・交流会などでも領収書や会費の受領書があれば経費として計上できます。もちろん、ご自身の業務に精通する内容であればの話ですが。

田代さん

てらしい

例えばですが、飲食店の中には領収書がもらえなかったり、受け取りそびれる様なこともあるかと思いますが、その時はどの様な対応をすれば良いのでしょうか?
そうですね。確かに会食でも先方が領収書、レシートを受け取る事もありますので、その時は「出金伝票」をご自身で作成する必要があります。記載内容は「日付」「摘要(内容)」「支払先(どこで支払ったか)」「金額」を明記したものが必要となってきます。出金伝票のテンプレはググればすぐ出てきますので、割愛しますね。(笑)

田代さん

てらしい

ありがとうございます。(笑)ちなみに個人事業主として仕事をされていると、ご自身が発注者側で仕事を依頼する事もあると思いますが、ギャラや謝礼はどの様に処理されているのでしょうか?
個人や会社に仕事を依頼した場合は、「外注工賃」として処理します。支払い先が従業員でなければ、給与賃金ではありませんので支払いイメージとしては下記の様な仕分けになります。

田代さん

外注工賃として現金50,000円を支払った場合の仕訳

借方 貸方
外注工賃 50,000 現金 50,000

源泉徴収義務者が、外注工賃としてフリーランスのデザイナーに現金50,000円を支払った場合の仕訳

借方 貸方
外注工賃 50,000 現金 40,000

預り金 10,000

 

てらしい

わかりやすいです!従業員がいた場合は、経費として計上することができないので注意が必要ということですね。あと、健康維持目的にジムやスポーツクラブに通われる方も多いと多いますが、月々の会員費は経費にできるのでしょうか?
他の個人事業主さんがどの様にされているかはわかりませんが、私は経費にはしていません。例えば従業員であれば、福利厚生費として経費にできますが、個人で福利厚生費を計上すると税務署から指摘があるかもしれません。個人事業主が福利厚生費を使ってはいけないという法的な根拠がないので、申請の判断は人それぞれ違うと思います。グレーゾーンなので後から指摘されても面倒なので私はしてません。(笑)

田代さん

てらしい

会社員の恩恵がよりわかりました。(笑)お話を聞いて思ったことは領収書やレシート、最悪出金伝票があれば経費として計上できると思いますが、売上に対して経費が多すぎると税務署から指摘されたりもするのでしょうか?
そうですね、ずさんな管理をしていると帳簿の提出を求められたりすると思います。最悪の場合、あまりにも不十分だと判明したら、同業者の一般的な支払税率にあわせて、訂正申告や追加納税を求められるかもしれませんので、やりすぎには注意が必要ですね。

田代さん

てらしい

税務署は見てるぞということですね。(笑)経費にしすぎずしっかりと確定申告する必要性がわかりました。田代さん今回はインタビューありがとうございました!

まとめ

  • 個人事業主・フリーランスは確定申告が義務となっている
  • 領収書やレシートは確定申告のときに必要な書類になるため、日頃から保管しておく必要がある。
  • 事業に関連しているかどうかで経費できるかどうかが決まる
  • 個人事業主・フリーランスが納めるべき税金は所得税、消費税、個人事業税、消費税の4種類
  • 使える必要経費の勘定科目は19種類ある

個人事業主・フリーランスの方を対象に経費にできる種類や確定申告の基礎知識についてまとめてみました。

現役の個人事業主の方へのインタビューもできましたので、来年から個人事業主・フリーランスとして確定申告をされる方への参考になれば幸いです。