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フリーランス・個人事業主になるには?:開業に必要な準備と流れを現役の個人事業主にいろいろ聞いてみた

働き方改革と警鐘を鳴らされている昨今。長時間労働を改善しようと残業時間を減らしたり、正社員と非正規社員の格差を無くしたりと各企業で従業員の働き方を変えようとしています。

そんな中、会社をやめて自分で会社を作ったり、個人事業主・フリーランスとして事業を始める方が増えてきています。

一つの会社に縛られることなく、自分で働き方を選択して、複数の企業に属して働いたり、個人で事業をやりながら会社員としても働く。

ITの発達で自分でビジネスを起こしやすい環境が整ってきたことはもちろんですが、日本人の働き方に対する捉え方や考え方が、時代の変遷とともに変わってきているのではないかと思っています。

自分で何か事業を始めるにはリスクはつきもので、誰もが不安に思います。しかし、そのリスクをあらかじめ知っておき、事業の始めるにはどのような準備をすれば良いのか分かれば、いろいろな働き方の選択肢が生まれます。

本稿では、現役の個人事業主の方に、開業までにどんな準備をしてきたのかをあますことなく聞きました。

将来的に個人で事業を起こしたい方や副業を始めたい方の後押しになれば幸いです!

個人事業の基本について

今回は色々と根掘り葉掘り聞かせていただきますので、よろしくお願いします!

自分でよければ何でも聞いてください!

ありがとうございます。早速ですが、そもそも個人事業主として開業されるきっかけや動機をお聞きしても良いでしょうか?

そうですね。私の場合は明確な目標とかたいそうな目的があってフリーになったわけではなくて、自分の仕事を自由にコントロールしたいと思って独立しました!

おお!かっこいいですね(笑)。

働く価値感は人ぞれぞれなので、私の場合は時間に縛られて仕事するのが苦痛で仕方なかったですね。

平日の月曜から金曜まで朝9:00に出社して、夜18:00まで働いて、残業はあったりなかったりでしたが、仕事しているとどうしても手が空く時間ってあるじゃないですか?あと「この仕事やる意味ある?」っていう仕事とか。

そのお気持ちわかります(笑)。確かに会社にいるとそういう時間がありますし、やる意味あるのかなあって思う仕事も多々ありますよね。

そうですね。私の場合は収入はそれなりにもらえれば良いので、自分のやりたいことをやったり、「遊びながら仕事をしたい!」っていう気持ちが根底にあったので、フリーランスになりましたね!

それを有言実行されているのでがすごいですね!ちなみに開業するときはどの分野で始めようか考えませんでしたか?

私の場合はもともとWebサイト、アプリの製作・受託開発会社にいたので、ITの分野ではじめましたね。知り合いの紹介やクラウドワークスを使って仕事をもらいながら、自分でもサービスを作ったりですね。

なるほど。開業前にある程度どの業界、どの事業でやるかは決めたほうが良いですか?

そうですね。まずご自身がどんな業界でどのような事業形態で開業するかで全然違ってきますね。

当たり前ですが、店舗をもつビジネスであれば店舗代で何百万円の費用がかかります。立地が良ければ何千万とか。

今ではパソコン一台あれば誰でも開業できますから、まずご自分にどんな強みがあって、どうすれば継続的に収益があげれそうかを考えた方がいいですね!店舗を持つか持たないか、在庫を抱えるか抱えないのかで準備資金も違いますし!

私の場合だとパソコン1台でゆくゆくは仕事したいと考えています。家でもカフェでもどこでも仕事ができるようになるのが理想ですね。

いいですね!私も今はそんな感じですね。仕事場、時間を選ばずに働けるのは個人事業主・フリーランスだからこそできるかもしれませんね!もちろん納期はしっかりと守らないといけませんし、最初からは難しいですが。

ちなみに法人化は検討されているんですか?

法人化は検討してますね!もともと法人ではなく個人事業にした理由は、法人よりも開業手続きの費用が安かったり、書類も簡単な届出だけでよかったので、そちらにしました。

ただ個人事業主だと法人に比べ圧倒的に社会的信用が低い(不動産の契約ができなかったり、クレジットカードが作れなかったりする)ですし、ある程度の売上規模になってくると税金の負担も大きくなってくるので、そろそろ法人にしようと思ってます。

個人事業から法人にすることもできるんですね!

個人事業と法人は何が違うのか?

私の所感ですが、個人事業に関心をもつ若い世代が年々増えていると思っています。個人事業か法人にすべきなのかは迷うと思いますので、それぞれの違いについて簡単に教えてください!

そうですね、大きく分けて3つの観点でお話しすると、まず1つ目に開業手続きの違いがあります。

個人事業主の場合は、届出だけで費用もかかりませんが、法人化にすると設立費用だけでも30万くらいかかります。あとは登記をするための必要書類を提出したりやることがたくさんですね。

ただスタートアップのように人と資金を集めて一気に事業の規模を大きくされたい方は法人化をオススメします!

目指すビジョンに合わせてということですね。

はい、そうです。続いて2つ目の違いですが、収入の受け取り方に違いがあります。

個人事業主の場合は、事業で得た利益は全て自分のものに利用できますが、法人の場合だと役員報酬として受け取る必要があります。

3つ目は事業への責任の違いですね。

個人事業主の場合は、責任が全て自分にふりかかってくるので、赤字も自己負担ですが、法人の場合は、出資額までとなっていますので個人ではなく法人に対しての責任があります。

全然違いますね!違いの説明ありがとうございます。

個人事業のメリット・デメリットについて

では、違う切り口でお聞きしたいことがあります。会社員時代のご経験もあると思いますが、個人事業主になられた今と比較してよかった点があれば教えて下さい!

先ほども言いましたが、自由に働く時間や働く場所を選択できるのはメリットですね。無駄な仕事をしなくていいです(笑)。あとは事業の売上はそのまま自分の懐に入ってくるので、給料のコントロールはしやすいです。

逆にデメリットはありましたか?

ご存知だとは思いますが、安定的な収入は望めないですよね。あらゆるお金のやりくりを自分でする必要がありますし、確定申告や決算書の作成だったり、税務署に出す資料もたくさん提出する必要があるのは手間ですね。

ただその分、サラリーマンでは分からなかった経理のことや決算書の作成は実務ですることはなかったので、良い経験になってますね!あとクレジットカードの審査は圧倒的に通りにくくなるので、サラリーマン時代に作ることをおすすめします。

辞めてからは作らないほうが良いということですね。(笑)ちなみに法人にするお話もありましたが、具体的に所得がいくら以上になったらした方が良い基準などありますか?

税金面だけで考えれば、課税所得が600万を超えてくるようであれば法人化を検討しても良いと思います。

あまりいませんが、課税所得が4,000万以上になると税率が55%にもなるので、半分以上が税金で徴収されてしまいまので、なんだか損をした気分になりますね。

なるほど。たしかに累進課税式である以上仕方がないですよね。

個人で開業するまでの具体的な流れ

続いて今回のメインテーマでもありますが、おそらく開業されたい方が一番気になっている「開業するまでに必要な準備と流れ」について教えてください。

はい。目的はどうであれ、本当にご自身で開業したいと思うのであれば、開業するまでの逆算が大切です。つまり、開業するために必要なことを洗い出して、何をいつまでにするかということですね。

私の場合は開業の半年くらい前から準備しはじめていました。特にまだ何も決まっていなければ、余裕を見て1年くらい前から開業のスケジュールを立てた方がいいですね。

ちなみに会社員から個人事業主やフリーランスになるには、1年前から具体的にどんな準備をする必要がありますか?

あくまで参考程度にですが、このようなスケジュール感覚で必要なことを1つ1つこなしていけば、開業への道は近づくはずです!

STEP.1
1年前

・どんな事業を始めるか決める

・市場調査

・事業コンセプトを決める

・その事業が本当に実現できるのか決める

STEP.2
半年前

・資金計画を立てる

・事業計画書の作成

・運転資金、設備投資が必要であれば、融資、補助金、助成金などの検討

STEP.3
3ヶ月前

・退職手続き、引き継ぎ

・健康保険、国民年金の切り替え手続き

・開業場所を決める

・屋号、営業ルールを決める

・従業員を雇う必要があれば、その募集や採用

・店舗型であれば、内外装工事

STEP.4
1ヶ月前

・口座開設、印鑑作成

・名刺、備品、設備などを揃える

・電気、ガス、水道、電話などの開通手続き

STEP.5
開業1ヶ月後

・取引書類や証拠書類(請求書、見積書、納品書、領主書など)をそろえる

・各種開業届の提出

・会計ソフト、帳簿をそろえる

ありがとうございます!やることがたくさんありますね。ちなみに開業するときに一番苦労された点はなんですか?

私の場合は個人事業主の開業届のみなので、煩雑な手続きはなかったですが、法人化の場合は必要書類が多くあります。税務署や自治体への提出書類や登記費用もかかります。

あとは、開業していきなり仕事がもらえるわけではないので、安定的に仕事をもらえるような仕組み作りは会社員時代にやっておく必要があるかもしれないです。

飲食店の場合は、開業してからでないと分からないことだらけですが、ある程度生きていける稼ぎが決まってからの開業をオススメします。運転資金がかかるビジネスほど経営が難しいと言われていますので、事業計画はしっかりしたほうが良いですね。

生々しいですけど、どれくらい運転資金を用意していましたか(笑)?

(笑)私の場合は、会社員時代にコツコツと貯金していたので、開業して1年間無給でも事業がまわるくらいの運転資金は準備していました。

だいたい200万円は用意していましたね。家賃や光熱費はルームシェア(もしくは実家)にすれば安く抑えられますし、とてもじゃないですけどオフィスを借りたり、固定費が高くなるようなことはご法度ですね。これは個人事業主の話ですので、ケースバイケースですね。

当たり前ですが、事業に合わせていくら資金を準備するかが変わってくるということですね。

開業してから注意すべきこと

開業してからの悩みや苦労した点についても伺いたいです。自分ごとに考えると、おそらく決算書の作成や経理については、普段慣れていない作業なので苦労すると思っています。開業された当初は、その辺りはどうされていましたか?

そうですね。目的に応じて各専門分野の方がいますので、どうしても分からない方は専門家の力を借りると良いです。周りに詳しい方がいれば別ですが(笑)。

例えば、雇用や労務、給与計算、社会保障全般の相談に関しては『社会保険労務士』。許認可などの各種書類や届出の相談に関しては『行政書士』。税金のことや確定申告については『税理士』といった感じでしょうか。

事前に自分でわかるところは勉強しておいた方が良さそうですね。会社員から個人事業主になると保険を切り替る必要があると思いますがどうされましたか?

そうですね。根本からお話しすると加入すべき健康保険と年金が変わります。一般的な会社員の方であれば、被用者保険、厚生年金に加入しているはずです。退職したその日から切り替わってしまうので、切り替えのタイミングは要注意です。

個人事業主の場合であれば、国民健康保険と国民年金への加入が義務付けされます。国民健康保険の手続きは、まず退職日の翌日から14日以内に、居住する市区町村の役場に『健康保険資格喪失証明書』を提出する必要があります。

国民年金も同様の期日・場所で『年金手帳』『退職日を証明できる書類(退職証明書、離職票など)』を提出すれば、それぞれの加入手続きは完了です。国民年金が第2号被保険者から第1号保険者へ変更します。

いずれも2週間以内に提出する必要があるということですね!わかりやすい説明ありがとうございます。 

最後に、開業したい方に向けて何かアドバイスをおねがいできませんか?

個人事業主は自由と引き換えに、全てを自己管理しなくてはなりません。たまに履き違えている方がいますが、事業はそんなにあまくありません。今回お話した内容だけでも多くの手続きや、や流べきことがわかっていただけたかと思います。

ご利用は計画的にではないですが、しっかり逆算してから開業することをオススメします!

貴重なご意見ありがとうございます。今回のインタビューは以上となります!またよろしくお願いします。

まとめ

本稿では、個人事業主になる上での必要な知識や開業までの流れについて紹介しました。

個人事業を始める人口が増えている昨今。今はする気がなくても来年には個人事業主になり、働き方を変える方もいるかもしれません。

私が思うに、働き方を改革を推進するというよりは、社員の生き方そのものを変える「生き方改革」を推進することが、今の会社に必要なことではなかと感じました。