本稿では、はじめてGoogleアナリティクスを学ぶ方にとって、現場で使える最低限知ってほしいポイントだけ紹介します。
Google Analytics(Google アナリティクス)とは
GAはサイト解析には必要不可欠な分析ツールとして、Webサイトに訪問したユーザーの訪問状況やどのような行動をしたかがレポート化され、閲覧や解析が可能です。
一部ではありますが、GAからは以下のような情報がわかります。
- UU数、PV数、セッション数
- 日時ごとやページごとの閲覧数
- どんなユーザーがどこから来たのか
- ユーザーの離脱が多いページ
- 商品購入、申し込み完了に至ったコンバージョン数
- サイトの表示速度
- スマホとPCでそれぞれよく見られているページ
- 新規ユーザーやリピーターの割合
GAで見えてきた課題から仮説を立て、より多くのユーザーが訪問するにはどうしたら良いか、コンバージョンにつながるにはどうしたら良いかなどが分かるようになります。
仕組みとしては、トラッキングコード(gtag.jp)と呼ばれる特有のコードを、対象サイトのソース内に貼り付けるだけで、誰でもいつでも無料でデータ閲覧が可能になります。上図はGAの仕組みを図解したものになります。
- データ閲覧したいサイトに対してトラッキングコードを埋め込む
- ユーザーが該当のサイトを訪問し、閲覧する
- 閲覧状況を解析し、アクセス情報が記録される
- GAのデータベース上に、サイトのアクセス情報が蓄積される
- サイト運営者は、GAを参照し、分析することができる
トラッキングコードを埋め込んですぐにデータを閲覧することはできませんが、24時間ほど経過するとレポートとして閲覧できます。
Google Analytics(Google アナリティクス)の登録の仕方:簡単3ステップ
非常に便利なツールですが、GAを導入することは実はそこまで難しくありません。関門はトラッキングコードを対象のサイトに埋め込むことですが、プログラミングがわかっていなくても導入ができます。
STEP1:Googleアカウント登録
GAを利用するには、Googleアカウントが必須になります。
すでに取得済みであればそのままAnalyticsアカウントを取得できます。
STEP2:Analyticsアカウント取得
Googleアナリティクスアカウントの登録になりますが、ログイン後に下図のような初期設定画面が表示されます。
「お申し込みボタン」を押して、「アカウント名」「ウェブサイト名」「(解析したいサイトの)URL」などを入力し、「トラッキングIDを取得」ボタンを押してください。
STEP3:トラッキングコード取得・設置
アカウント取得後、トラッキングコードをコピーして、解析したいサイトに埋め込む必要があります。
埋め込む方法は、いろいろとありますがWordpressのようなCMSで運用していれば、CMS経由で埋め込む事も可能ですし、ファイルを直接編集して<head>~</head>内に埋め込むこともできます。
知っておくべきGoogle Analytics(Google アナリティクス)の用語集
それでは、本題でもあるGAの見方になります。横文字が多く聞きなれない用語がたくさん出てきますが、本稿では基本の用語のみを説明します。
現場でもよく使われる用語ですので、現場に配属されたばかりの新人の方は必ず覚えてください!
指標とディメンションについて
GAのレポートは、 『ディメンション』と『指標』 から構成されています。特に指標に関しては、サイトのKPIにも用いられることが多いので、各指標の用語の意味は必ずおさえておきましょう。
- ディメンション:レポートの「切り口」。 例:○○ごとに
- 指標:レポートで表示する「数値」。 例:××の数値を見たい など
指標の各用語について
- ユーザー:サイトを訪問した人の数。同一人物が別の端末や別のブラウザでアクセスした場合、同一人物とは判別されません 。
- セッション:ユーザがサイトを訪れてから、離脱するまでの一連の流れ。
- ページビュー(PV)数:サイト内で閲覧されたページの数。
- 新規セッション:サイトに初めて訪れたセッション。
- リピートセッション:サイトに2回以上訪れたセッション。
- 滞在時間 :最後のページ以外のページ滞在時間の合計。ページごとの平均的な滞在時間を見たい場合は、「平均ページ別滞在時間」をご確認ください。
- ページ/セッション(訪問別ページビュー数):1訪問あたりの閲覧された平均ページ数。
- 直帰率:訪問者が1ページだけ閲覧し、ページ遷移せずにサイトから出た割合。 なお、直帰率は「直帰数÷閲覧開始数」で算出されます。
- 離脱率:ページの全ページビュー数からサイトを出たページビュー数の割合。 なお、離脱率は「離脱数÷ページビュー数」で算出されます。
よく間違えやすいのが、『直帰率』と『離脱率』になります。結論、直帰率が高いということはサイトへ訪問してすぐ離れていることを意味しています。直帰率が高いサイトはユーザーが求めているコンテンツをしっかり提供しましょう。
ディメンションの各用語について
- ページ:ユーザーが閲覧したページ。
- ランディングページ:ユーザーがサイトに訪問し、最初に閲覧したページ。
- 離脱ページ:ユーザーがサイト内で、最後に閲覧したページ。
- チャネル:チャネルとは、Googleで予め各流入元を大きなグループにまとめた、メディアとは異なるトラフィックの概念です。デフォルトチャネルとして以下8つのチャネルが確認できます。
チャネル | 内容 |
Organic Search | 自然検索からの流入経路 |
Paid Search | 有料検索からの流入経路 |
Referral | 外部サイトからの流入経路 |
Social | ソーシャルメディアからの流入経路 |
Direct | ブックマークなどからの流入経路 |
メール広告からの流入経路 | |
Display | Display広告からの流入経路 |
(Other) | アフィリエイト広告などからの流入経路 |
チャネルは左メニューのホームから閲覧することができます。検索エンジン経由で流入した場合は『Organic Search』と表示されます。
Google Analytics(Googleアナリティクス)の代表的なレポートについて
GAのレポート画面の左側に7つの代表的なレポートメニューがあります。
GAのレポートメニューは、以下7つのカテゴリで構成されており、カテゴリ配下に多くのレポートが予め用意されています。
カテゴリー | 内容 |
ホーム | サイトの状況が一目で分かるレポート画面
ホームはサイトの概要(ユーザー数や収益、セッションなど)や時間別の流入状況、リアルタイムで訪問してる状況がわかります。国別でどれだけ流入されているかもグラフ化されていますので、ざっくりとサイトの状況を知りたい時にすぐ見れるページになります。 |
カスタム | 普段見ている指標やディメンションをカスタマイズして、レポート保存ができる
解析するサイトによって対象となる指標が異なりますので、すぐに見たい指標をレポート化して閲覧することができます。レポートを保存することで、最もよく表示するレポートにすばやくアクセスできます。 |
リアルタイム | 今サイトに訪れている訪問者をリアルタイムに確認できる
このカテゴリーにはデバイス別の訪問者の割合や、今閲覧されているページや、流入元や検索キーワードなどがリアルタイムに 確認できます。またその他には、地域別/トラフィック別/コンテンツ別/イベント別/コンバージョン別に確認できるメニューも 用意されています。 |
ユーザー | どんな訪問者(ユーザー)が皆さんのサイトに訪れたのか訪問者の情報を確認できる
サイト全体の基本指標(UU数やPV数など)はもちろん、例えば新規訪問者なのか、またはリピーター訪問者なのかや、訪問者の 環境がPCなのかスマホなのか。また、訪問頻度や訪問回数、そのほか閲覧環境(ブラウザ、OS)などの情報が確認できるレポー トです。 |
集客 | 訪問者がサイトに訪れた際の流入元の情報を確認できる
GoogleやYahooなどの検索エンジンからやって来たのか、または直接流入での訪問なのかなど、「訪問者がどこ(どこのサイト) からやって来たのか」を知ることができるレポートです。 また、AdWords連携を行うと広告のクリックやインプレッションからコンバージョンに至るまでの一連のデータも確認できます |
行動 | 訪問者が閲覧したサイト内のコンテンツの情報を確認できる
どのページ(ディレクトリ)がどのくらい閲覧されているのか、またはどのページから閲覧開始されているのかなど、サイト内のコンテンツの利用状況を確認できます。また、イベント、サイトの表示速度、サイト内検索などのレポートが確認できます。 |
コンバージョン | 訪問者によるコンバージョンやeコーマスの収益などの情報を確認できる
設定された目標のCV率や、eコマースの設定を行っていれば購買データなどが確認できるレポートです。 |
初心者はここで十分!Google Analytics(Googleアナリティクス)のホームについて
さて、最後にホームの見方を説明して本稿を締めくくります。ホームは大きく分けて2つの情報がレポート化されています。
上図の赤枠部分は、サイト流入したユーザーに関する情報、青枠の部分は、流入してきた経路に関する情報が閲覧できます。
ホームのレポートはあくまでも概要なので、それぞれの細い情報は先ほど説明した代表的なレポートからご覧ください。
例えば時間別の項目を見ると、自社サイトがどの時間帯に見られているかが一目で分かるようになります。規則性がわかり、改善点が見つかれば自社サイトをリニュアーアルするためのデータとして活用できます!
まとめ
- Google アナリティクスは、サイト解析には必要不可欠な分析ツールとして、Webサイトに訪問したユーザーの訪問状況やどのような行動をしたかがレポート化され、閲覧や解析が可能
- 仕組みとしては、トラッキングコード(gtag.jp)と呼ばれる特有のコードを、対象サイトのソース内に貼り付けるだけで、誰でもいつでも無料でデータ閲覧が可能
- トラッキングコードの埋め込み後、すぐにはデータ閲覧はできないが、24時間を目処にGAの管理画面上からレポートが見れる
- GAのレポートは『ディメンション』と『指標』 から構成されている
- GAのレポートは『ホーム』『カスタム』『リアルタイム』『ユーザー』『集客』『行動』『コンバージョン』の7つに分類される
Google アナリティクスの使い方、見方について説明しました。サイトの流入状況やユーザーの情報を知るために私も日頃よく使う分析ツールです。
初心者の方はホーム画面をチェックして、自社サイトやブログがどれだけ閲覧されているかは最低限把握してください。
GAのアプリもありますので、スマホからもスムーズに閲覧することができますので、ぜひ使ってみてください!