少額投資を始める上でNISA(ニーサ)を知ると多くの恩恵を受けることができます。
NISAは年間120万円の投資元本で得られた利益が非課税になり、最長5年間にわたって受けられる制度です。NISAを利用すれば、売却益や配当金などには税金がかかりません。
一方で、つみたてNISAは名前の通りNISAの積立版です。つみたてNISAを利用して積立投資を行った場合、年間40万円ずつ最長20年間にわたる投資で得た利益がすべて非課税となります。少額ずつ長い時間を費やして継続的に投資する場合に有利です。
ただし、NISAとつみたてNISAは、同一年ではどちらか一方しか選択できない点に注意です。
- NISAってそもそも何?
- つみたてNISAと何が違うの?
- どうやって始めれば良いの?
と思っている方は必見の内容です。
簡単な概要は以下の比較表にまとめてみました。
|
NISA |
つみたてNISA |
iDeCo |
投資上限額(年間) |
120万円 |
40万円 |
144,000円~816,000円
(職業、加入してる年金制度により異なる) |
運用期間 |
5年 |
20年 |
加入から60歳まで |
税制上のメリット |
運用益が非課税 |
運用益が非課税 |
・運用益が非課税
・積立時の掛金が全額所得控除
・受取金額の一定額が非課税 |
損益通算 |
不可 |
不可 |
不可 |
運用できる商品 |
・株式
・投資信託
・ ETF
・REIT |
金融庁への届出が受理された投資信託 |
・定期預金
・iDeCo用の投資信託
・保険商品 |
お金の引き出し |
いつでも可能 |
いつでも可能 |
60歳まで原則不可 |
運用途中の換金 |
いつでも可能 |
いつでも可能 |
原則不可 |
A子(32歳):投資歴5年以上のOL(投資で年間100万円以上の利益が出てる)
B夫(27歳):投資歴1年未満でA子の職場の後輩(投資では月数百円しか利益が出てない)
つみたてNISAとは?投資初心者はNISAよりもおすすめ!
投資信託を買うなら「つみたてNISA」で!
投資の勉強してるみたいだけど、投資信託はそもそもどこで買うか知ってる?
はい!証券会社ですよね?株の勉強をした時に習いました。
正解ね。(株や投資信託などの)投資商品は証券会社で買えるわ。証券口座には、普通の口座以外にも『NISA口座』か『つみたてNISA口座』のどちらか1つを作れるってことも知ってた?
NISAは利益が非課税になる口座ですよね!年間120万円以上の株を買うなら、120万円まではNISA口座で、それ以上は課税口座で買うといいってことも習いまいした。
さすがね。それなら、つみたてNISAの話をするわね。つみたてNISAはその名の通り、積立投資専用のNISA口座なの。投資信託の積立投資のために作られたNISA口座が『つみたてNISA』だと思ったらいいわ。
つみたてNISAは投資信託の利益が非課税になる『口座の名前』なんですよね?初めて聞いた時、新らしい投資の名前だと思ってました。
そうよ。『つみたてNISA』の名前が先行していて、これ自体が投資の名前だと思っている人も多いみたいだけど、これは非課税口座の名前なの。投資信託を買いつける口座の名前だって知っておいてね。
つみたてNISA口座じゃないと投資信託は買えないんですか?
そんなことはないわ。別に普通の証券口座でも買えるし、NISA口座にも買える。でも、投資信託の積み立て投資をするならつみたてNISAを使うのがおすすめよ。その理由を説明するわね。
そもそもつみたてNISAってどういうもの?
NISA口座とつみたてNISA口座は、どちらか1つしか作れないいんですよね?
うん。そして、1つの証券会社でしか作れない。つまり、『
楽天証券でNISA口座作って、
SBI証券でもNISA口座作ろ〜』ってことができないの。どこかの証券会社で1つしか作れない
自分は投資信託だけじゃなくて株も買いたいし、NISA口座かつみたてNISA口座、どっちを作ればいいか迷います…。
投資信託を買うなら迷わずつみたてNISA口座を開設したらいいと思うけど、NISA口座と迷っている人は、2つの口座の仕組みを理解して、どっちが自分に合っているか考える必要があるわね。
つみたてNISAの特徴1:年間40万円まで積み立て可能
まず1つ目。つみたてNISA口座は、年間40万円まで買い付けが可能よ。
年間40万円以上の投資信託を買いたい場合はどうするんですか?
年間40万円まではつみたてNISA口座で買って、それ以上は普通の証券口座で買えばいいわ。
年間40万円までなら、投資信託は何個でも買っていいんですか?
もちろんOKよ。ただし、つみたてNISAでは積立投資しかできない口座だから注意ね。一気に40万円分購入することはできないわ。
なるほど。つまり、年間40万円までなら、毎月3万3,333円まで買えるってことですか?
分配金が出るタイプの投資信託を買う場合、毎月3万3,333円はやめておいた方がいいわ。なぜなら、分配金の再投資が新規の積み立てとして枠を消費するから。つみたてNISAの枠内には、少し余裕を持たせておく方がいいの。
分配金の再投資も含めて年間40万円の枠内に納めないといけないど、分配金っていくらもらえるかわからないわよね。だから少しゆとりを持たせておくのがいい。実際には月3万〜3万2,000円くらいまでにしておくと調整が効くからいいわよ。
もし分配金が多くて、買い付け額が40万円を超えてしまったらどうなるんですか?
その場合はその年の非課税口座での買い付けができなくなるわ。もし11月で年内40万円の枠を全部使い切ってしまったら、最後の12月はつみたてNISAは使えない。ちなみに、元々分配金がないタイプの投資信託なら分配金のことは考えなくて大丈夫だよ
なるほど。だから、分配金が出るタイプの投資信託の場合は、積み立ての金額をギリギリにしない方がいいんですね。
つみたてNISAの特徴2:枠内の利益には非課税
つみたてNISA口座で買った投資信託の利益は非課税ですね。これは普通のNISA口座と同じですね。
うん。つみたてNISAの枠内で出た利益は課税されないの。投資信託で出る利益は、この2つだけね。
つみたてNISAの特徴3:2037年まで新規買い付けできる!
つみたてNISAは、2037年まで新規買い付けができる制度よ。つみたてNISAがはじまった2018年から利用開始していたら、つみたてNISAでの新規買い付けを20年続けることができるわね。これが普通のNISA口座との大きな差よ。普通のNISA口座の新規買い付けは2023年までなの。
それに比べてつみたてNISAは2037年まで新規買い付けできるから、残り17年間買い続けることができるわね。
NISA口座は年間120万っていう大きな枠がありますが、新規買い付けが終わるのは、もうすぐそこまで来ているんですね。
- NISAの新規買い付け期間と買い付け可能金額:2023年まで、年間120万まで買い付け可能
- つみたてNISAの新規買い付け期間と買い付け可能金額:2037年まで、年間40万まで買い付け可能
そうね。ただ、今後つみたてNISAの積み立て期間が延長される予定なの。この記事の公開時点では、積み立て期間は2037年が最終とされているけど、2037年までに開始した人はいつからはじめても20年間つみたてられるように、改正される予定になっているわ。
今後積み立て期間は延長になる見通しだと、2019年11月22日に国から発表があったわ。自民党、公明党で20年度与党税制改正に入れて、改正後はいつからはじめても非課税で20年間積み立てられるようになるらしいわ。
じゃあ、改正後は2020年からはじめた人は2040年まで積み立てできるようになるってことですね!
そういうことね。つみたてNISAを始める人にってはとても嬉しい改正ね。ただ注意して欲しいのが、この記事の公開時点ではまだ改正されていないから、現時点での改正前の仕組みで解説するから注意してね。
分かりました。2020年からつみたてNISA口座を開設した場合、新規つみたてが終わる2037年には44歳になります。つみたてNISAが終わったら、その後どうしたらいいんですか?
非課税の期限内に売却することで、利益を全て非課税にできるわ。でも、『まだ売りたくない、保有を続けたい』と考えたら、投資信託を通常の証券口座に移すことができるから、そのまま保有し続けることもできわ。
ですが、普通の証券口座に移したら課税されますよね?
そうなんだけど、利益の全部に課税されるわけじゃないの。つみたてNISA非課税の期間内に出た利益には課税されなくて、通常の証券口座に移されてからの利益に対して課税されるのよ。
期間内に売却しないと非課税のメリットを受けられないと思っていましたが、もっと長い間保有する人でも非課税のメリットはありそうですね。
ちなみに、つみたてNISAは『買い付けたファンドを保有するのが20年』だから、新規買い付けが終わる年に全ての投資信託を通常の証券口座に移さなきゃいけないってことじゃないから注意してね。
むむむ。少し分かりにくかったです。どういうことですか?
つみたてNISA口座は購入した年から20年間の保有ができる。これはわかったわよね。例えば、201年に買った40万円分の投資信託は2037年まで保有できて、2019年に買ったものは2038年まで保有できるのよ。
そう。2037年に通常の証券口座に移されるのは2018年に買った40万円分だけよ。そして翌年にまた2019年に買った40万円分が移される。2037年に買った投資信託の非課税が終わるのは2056年ってことになる
非課税効果は、2037年に一気に終了するのかと思ってましたが違うんですね!毎年買った枠ずつ終わっていくんですね。
そう。だから、20年間保有した後に売却する時も、まとまったお金が必要じゃないなら、一気に全部を売却するんじゃなくて毎年売却していくという方法をとればいいと思うわ。
つみたてNISAで購入した投資信託は20年非課税口座で保有されて、終わった枠ごとに課税口座に移されるのか。これはちゃんと覚えておかないと損ですね!
つみたてNISAの特徴4:買える投資信託が決まっている
つみたてNISAでは、購入できるファンドがリストアップされていて、その中からしか選べないの。
え!自由に選べないんですね。もっとたくさん自由に選べると思ってました。
そうでもないのよ。つみたてNISAは長期投資を前提とした投資だから、金融庁がしっかりチェックして『この商品は長期投資向けのいい商品だ』って思ったファンドだけしか購入できないようになっているの。
まず、売買時の手数料が無料の投資信託しかリストアップされていないわ。信託報酬にも上限を設けていて(国内インデックスファンドは年0.5%以下、国内アクティブファンドは年1.0%以下など)、条件をクリアした投資信託だけになってる。つまり、手数料的に優秀な投資信託しか取り扱ってないの。金融庁が認めたいい商品だけが、リストアップされているのよ。
つみたてNISAで購入が認められている投資信託はインデックスファンドがたくさんあって、優良な投資信託はほぼ網羅しているよ。ただし、つみたてNISAで買える投資信託は株式の投資信託だけ。REITや債券の投資信託はつみたてNISAでは取り扱ってないわ。
そうなんですね。REITの投資信託がないのは残念ですね。
ただ、一部に株式が含まれていれば大丈夫だから、株式とREITと債券を混ぜたようなバランス型の投資信託はあるわよ。
つみたてNISAの特徴5:解約・売却はいつでも自由!
たまに”つみたてNISAは20年間売却できない”と思っている人がいるけどそれはないから安心してね。売る時期は自由。お金が必要になったらいつでも売却して大丈夫よ。
それはよかったです…。数年後に引き出したいタイミングで解約・売却できれば私のような投資初心者でも安心ですね!
つみたてNISAの特徴6:積み立てしかできない
つみたてNISAは積み立て投資のための口座だから、積み立て以外の方法で投資信託を買うことはできないわ。つまり、“今月お金たくさんあるから、投資信託を買い増ししようかな”とかはできないわ。
例えばもしお金ができて、その時の投資信託が安くて、買い増しておきたいと思ったらどうしたらいいんですか?
普通の証券口座で買えばいいわよ。どれくらい非課税の恩恵を受けられるのか「最後に、つみたてNISAを使って毎月3万円を20年間積み立てて、それを例えば5%運用したらどれくらいになるか、見ましょう。
月3万で利回り5%を20年間つみたて投資した場合
- 積み立てた金額:720万円
- 増えた額:502万円
- 最終額:1222万円
- 非課税メリット:102万円(つみたてNISAを使っていなかったらこの分は税金で徴収されていた)
もちろんこれはシミュレーションだし、手数料でもう少し変わってくるけど、だいたいこんな感じって考えてみてね。
非課税メリットは102万円もあるんですね。すごいですね。最終的には1,222万円…!でも、利回り5%で運用なんてできるのかなあ。
必ずできる、とは言えないけど、例えば『
MSCIコクサイインデックス』という先進国株式指数に連動した先進国株式インデックスファンドの、直近20年の平均リターンは6.6%よ。
つみたてNISAでインデックスファンドを買うのが最高ですね!
うん。個人的には、それが投資初心者のベストな方法だと思う。月々の上限も約3万円ちょっとで初心者にもはじめやすいし。初心者は投資信託の種類も多い
SBI証券か
楽天証券をおすすめするわ。
NISAの特徴を知る!投資で得た利益が非課税に!?
2014年1月から、NISAと呼ばれる制度がスタートしました。最大の特徴は「投資で得た利益が非課税になる」というものです。通常の投資口座では、利益に対しておよそ20%の税金がかかります。しかし、NISA口座内で得られた利益は非課税です。『利益が非課税になる』という事で、これから投資を始めてみたいという投資未経験者の方も、増えるのではないかと思います。
つみたてNISAは投資信託を買うのにとても魅力的な制度だったけど、株式の投資信託しか購入できない点がちょっとネックでした。自分はREIT¥の投資信託や個別株にも興味があるので。
そういう人は、普通のNISA口座を検討するのもいいと思うわよ。それじゃ、普通のNISA口座の特徴について解説していくわね。
NISAの特徴1:つみたてNISA口座よりいろんな種類の投資商品が買える
さっき言ったように、NISA口座では、つみたてNISA口座よりも多くの種類の投資商品が買えるのが特徴よ。NISA口座にも一応商品の縛りはあって、非上場株式や信用取引などは買えないけど、これらはそもそも初心者が手を出しにくいような商品だから、特に問題ないと思うわ。初心者が手を出したいような株や投資信託は、NISA口座でほぼ買えると思っていいわ。
NISAで買える金融商品 |
・国内株式
・投資信託
・外国株式
・海外EFT |
つみたてNISAで買える金融商品 |
金融庁が定めた株式の投資信託(株式を含む投資信託) |
例えば、NISA口座の中に株と投資信託どっちも買うってこともできるんですか?
もちろん、できるわよ。非課税の枠の中であれば、株も投資信託も好きに購入できるわ。
NISAの特徴2:5年以内の利益は非課税
NISA口座で買った投資商品は5年間保有できて、この間に受け取った利益は非課税になるよ。非課税になるのは、キャピタルゲインとインカムゲインの両方だから、株なら売買益と配当金、投資信託なら売買益と配当金両方が非課税になるわ。
NISAの特徴3:2023年まで、年間120万円まで購入可能・5年間保有可能
NISA口座では年間120万円まで株や投資信託が買えて、その買った株や投資信託は5年間保有ができる。ただし、新規買い付けは2023年に終わってしまうわ。
そうね。だから資金があって、一気に大金を投資したい人はNISA口座がオススメかもね。
もちろん使える。でも、NISA口座の年間120万円の枠は、何度も使うことはできない点には注意してね。例えば、90万円分の株を買って1ヶ月後に売却したとしても、枠は120万円には戻らない。その年に使えるのはあと30万円分だけよ。
じゃあ、NISA口座で大金を使って何度も売買を繰り返すのは難しいんですね。
そうね。それよりは、5年以内に大きく値上がりしそうな株や、配当金をたくさんもらえそうな株を枠いっぱいに買う方がいいわね。長い目で見るとつみたてNISAの方が非課税枠が大きいわ。
NISAの年間購入枠は120万円だから、つみたてNISAに比べてすごく多く感じます。
つみたてNISAの非課税効果は20年続くから、NISA口座の5年は短く感じますね。
だからこそ、NISA口座では大きな金額を使って5年以内で売却できるような株を買う人が多いわね。最後に1つ。NISA口座は2023年で新規買い付けが終わるんだけど、そのあと、2024年から新たなNISA(通称新NISA)をはじめる方針だと政府が発表しているわ。この記事の公開時点ではまだ方針しか決まっていないから、現在のNISAについてのみ解説しているけど、こまめにニュースをチェックするようにしてね。
NISAの特徴4:保有を続けるなら通常の証券口座に移す
NISA口座で買った投資商品は5年まで非課税で保有できるけど、5年以内に売却しなかった場合はどうなるんですか?つみたてNISAと同じで、普通の証券口座に移すんですか?
うん。NISA口座から通常の証券口座に商品を移した場合、その年からの利益には課税されることになるわ。NISA時代の利益には課税されずに、通常の証券口座に移されてからの利益に課税される点を覚えておいてね。
NISAの特徴5:NISAからつみたてNISAに変更したいときは?
NISA口座は2023年に終わる制度ですが、その後つみたてNISAをはじめることもできるんですか?
もちろんできるわよ。例えば2023年までNISA口座で買い付けして、2024年からはつみたてNISAでつみたて投資をはじめることもできる。
NISA口座とつみたてNISA口座はどちらか1つしか作れないですもんね。
厳密には、NISA口座かつみたてNISA口座で買い付けできるのはどちらかの口座だけってことだから、保有はできるの。途中でNISAからつみたてNISAに変更したとしても、NISA時代に買った商品は5年間非課税で保有できるわよ。
NISAを始める前の手続き!4ステップで口座開設してみよう!
「さっそく今日からNISAを活用してみたい!」という方もいるかもしれません。でもすぐにはNISAを活用する事ができません。株式・投資信託の取引を行うには、証券会社に『口座』を開設する必要があります。
ここでいう『口座』とは、NISA口座と、証券総合取引口座の両方を指します。NISA口座は繰り返しで述べた通りのものですが、後者の証券総合取引口座とは何でしょうか。証券総合取引口座とは一言で言えば、普通の課税口座です。
証券総合取引口座について
証券総合取引口座について説明するわね。まず個人投資家は証券会社を通じて、株式や投資信託を購入するわ。ただ、購入する時に基本的に口座にお金がなければ購入はできないわ。
つまり、株式・投資信託を購入するには、あらかじめ証券会社にお金を入れておかなければいけないのよ。
その為の専用の口座を最初に開設しないといけないわ。その口座のことを証券総合取引口座と言うわ。NISA用のお金も、一般的にその証券総合取引口座から捻出されるわ。だから、NISAを始めたい人は、まずは証券総合取引口座とNISA口座の両方を開設してね。
早速、ネット証券で口座を開設する事を前提に説明します!
口座開設までの一般的な流れ!
これから証券会社に口座を開設したい人(今まで投資をした事が無い人)がすることは一般的に次のようなステップです。今回はSBI証券の口座開設について説明します。
口座開設はこちら
口座開設を申し込む
まずは証券会社のホームページにアクセスし、「口座開設」のページを開きます。そこに住所・氏名・職業などを入力して送信します。ウェブで申請すれば、早ければ翌日から取引ができます。郵送の場合は、数日後に証券会社から、口座開設申込書などが郵送されてきます。
STEP.2
本人確認書類を提出する
郵送されてきた書類に記入します。署名と捺印も必要です。NISA口座の為には、1月1日時点の住所を証する住民票の写しも必要です。最後に証券会社指定の身分証明書(例:免許証のコピーや保険証のコピーなど)を同封して、証券会社に郵送します。
口座開設通知を受け取る
ステップ2で郵送したのち、一週間ほどすると証券総合取引口座の開設のお知らせと、取引に必要なログインIDとパスワードの記載された通知書が届きます。そして、銀行や郵便局などから、証券会社の自分の口座にお金を入金します。これで通常(課税される方)の取引ができるようになります。ただし、この段階ではまだNISA口座は開設されていません。NISAは利益が非課税になるため、税務署の審査が必要なのです。通常4~6週間かかります。
指定の口座に入金する
口座開設に関するお知らせが証券会社から届きます。そこに記載されている指定の銀行口座にお金を振り込めば、準備完了です。口座への入金はインターネットから行うといつでも手軽に入金できので、おすすめです。
口座開設の時に注意してほしいのが、初心者の人は『特定口座・源泉徴収あり』を選んでね。
『特定口座・源泉徴収あり』を選ぶと、証券会社が勝手に年間の利益を計算してくれて税金まで納めてくれるから、自分で確定申告をやる必要がないわ。
逆に自分で確定申告をしたい人は一般口座か特定口座(源泉徴収なし)を選ぶ必要があるわ。
NISA・つみたてNISAに関するよくある質問
120万円の枠を使い切ったらどうなるの?
まず、毎年NISA口座では、120万円までの枠があります。上限の120万円分の株式・投資信託を購入して、100万円分売却したら、そのNISA枠は使いきった事になります。つまり、一度売るとその枠は再利用できません。
同じNISA枠内で年間120万円の範囲内であれば、何度も取引ができるわけではありません。仮に60万円の株式・投資信託の売買を2回繰り返せば、120万円の枠を使い切った事になります。
ただし、NISA口座は2014年から2023年まで、毎年新たな枠が生まれます(2024年以降も継続の見通しだが、制度内容に変更がある見込み)。毎年120万円ずつの枠で最大限、株式や投資信託を買うと、5年で最大600万円分の資金を投資することができます。
何年間非課税なの?
1つの枠につき最大5年間です。2020年にNISA口座を開設すると、その年の枠は、5年目の2024年末まで非課税です。5年目以降も売却せずに保有していると、NISA口座から普通に課税される通常口座へと移されます。あるいは次の年のNISA枠へ移すこともできます。これをロールオーバーといいます。
非課税ってそもそも何?
通常は、投資で得た利益に対して20.315%の税金がかかります。
ですので、仮に100円投資して利益が20万円であれば、税金が約4万円引かれて、手元に残る利益は約16万円です。NISAであればその4万円分の税金が引かれなません。
ただし、必ず儲かるわけではなく、NISA口座の120万円の枠を使い切っても非課税どころか、元本を割ってしまう人ももちろん出てきます。
NISA口座では、最大いくらまで投資できるの?
先程NISA口座では毎年一枠ずつ、五年間設定できると説明しましたが、一つの口座の使用期限は最大5年間です。
もちろん、120万円分の株式・投資信託を購入し、翌月に売ってしまえば、一か月の期間でその枠は終了します。ですので、5年目に最大600万円まで(一口座120万円×5年)投資出来ます。NISA口座と並行して、通常の投資用の口座でも投資が出来ます。
どこでNISAができるの?
銀行全般、店頭証券会社、ネット証券会社でNISA口座を開設して、NISAでの投資ができます。
ただし、銀行では株式の直接の扱いはありません。投資信託のみの扱いです。店頭証券会社は比較的、手数料が高い傾向にあります。手数料は運用成績にプラスに寄与しません。
そのため、資産形成を行う場合は、手数料の低い場所を選ぶ事が基本的に重要です。
ネット証券会社は比較的手数料が安い傾向にあります。ネット証券会社はパソコン画面などで売買ができますが、取引パスワード・IDが流出しないように注意が必要です。
NISA口座は、違う会社に移せるの?
あまり現実に起こりうる問題ではないかもしれませんが、運用途中でNISA口座を当初開いていた金融機関から、別の金融機関に移すことができます。NISA口座は一人一口座ですから、最初に納得のいく金融機関を選ぶ事が重要です。ただ、大手の金融機関(例:楽天証券やSBI証券など)ですと、手数料は最低水準のものが揃っていることが多いです。ちなみに投資信託は金融機関によって、取り扱い銘柄が違います。ただし大手ですと、一般的にたいていの投資信託が揃っています。
とはいえ、どんな商品がいいかは、投資未経験者には分かりません。一般的には銀行は選択肢が少なく、証券会社の方が選択肢は多い傾向です。
金融機関によって、運用成績は異なるでしょうか?
基本的に金融機関はただの窓口です。金融機関の違いで、株式や投資信託の値動きが有利に動くということはあり得ません。そこを考えたうえでも、それなら大手、という選択肢が初心者の方にとっては無難かと思います。
NISA口座を作るのに資格はいるの?
資格は20歳以上であることです。1人1口座まで開設できます。複数の証券会社に同時に申し込んでも、1つしか作る事はできません。
利用料金はかかるの?
NISA口座を開設するのに通常、料金はかかりません。ただし開設に必要な住民票の取得などにはお金がかかります。NISA口座での株式・投資信託の売買手数料にも費用がかかる場合があります。手数料は証券会社ごとに違います。</p>
5年たったらどうなるの?
NISA口座を開設して、金融商品を購入し、売らずに5年間保有していた場合の選択肢は大きく三つあります。
①『NISA口座から、通常の税金がかかる口座に移す』
②『新しいNISA枠に移す』
③『売却する』
いずれの場合も、元本を割り込んでいれば、損失を抱えてしまいます。元本を割り込むとは、つまり買った時の値段よりも値下がりしている状態を指します。(通常口座にせよ、新しいNISA口座に移すにせよ、移した段階でNISA口座時点での購入価格は消えてしまい、移した時点での時価に換算されてしまいます。つまり、元本割れを起こしていたら、損失が確定されてしまいます。
NISAって実際儲かる?
儲かるかどうかは、基本的に購入した株式・投資信託の値動き次第です。そして、株式・投資信託の値動きは経済環境に大きく左右されます。つまり儲かるかどうかは、基本的に経済環境次第です。NISAといえども非課税である点を除けば、通常の投資と変わりません。
NISA口座で買える金融商品って何?
『上場株式(国内・国外)』『不動産投資信託:REIT(国内・国外)』『上場投資信託『ETF『公募株式投資信託』。わかりやすく言うと、NISA口座では株式と投資信託が買える、ということです。
逆に買えない商品は、『預貯金』『外貨預金』『国債』『社債』『公社債型投資信託』等の各種保険です。